同性カップルの「結婚」は認められている?パートナーシップ制度について

日本では、同性カップルの結婚(婚姻)は認められていません
結婚について定める憲法に、「両性」による結婚を前提とした定めがあり、「同性」による結婚を認めるようにはなっていないからです(憲法24条)。

憲法
第24条第1項
 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
第2項
 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

出典:e-Gov法令検索 憲法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=321CONSTITUTION_19470503_000000000000000)

しかし、自治体の中には、いわゆる「パートナーシップ制度」を導入するところも出てきました。
「パートナーシップ制度」は法律上の結婚(法律婚)ではありませんが、結婚に類似した関係を認めるものです。

諸外国では、「パートナーシップ制度」そのものは、同性・異性を問わず、結婚類似の制度として運用されていますが(たとえばフランスの「PACS」制度が有名、参照:在フランス日本国大使館「PACS(連帯市民協約)ついて」)、日本では同性カップルに対して、結婚できない代わりに利用できる制度として運用されています。
在フランス日本国大使館によると、「PACSとは性別に関係なく,成年に達した二人の個人の間で、安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約のこと」と説明されています。

福岡市でも導入されている

福岡市でもパートナーシップ制度「福岡市パートナーシップ宣誓制度(参照:参照:福岡市「福岡市パートナーシップ宣誓制度」)」が導入されています。
導入の目的は「国籍や年齢、性の違い、障がいの有無などに関わらず、誰もがすべての人への思いやりを持ち、多様性を認め合いながらいきいきと輝くまちをめざして」とあります。

以下、福岡市パートナーシップ宣誓制度について詳しく見ていきます。

対象者

福岡市パートナーシップ宣誓制度を利用できるのは、次の要件のすべてに当てはまるカップル(二人)となっています。

  • 一方または双方が性的マイノリティの二人
  • 双方が成人であること
  • 市内に住所を有している、または市内への転入を予定していること
  • 双方に配偶者がいないこと、および他にパートナーシップの関係にないこと
  • 双方の関係が近親者でないこと(パートナーシップに基づく養子縁組は除く)

パートナーシップ制度は法律上の結婚ではありませんが、一対一の関係であるという点では異なるところはありません
また、パートナーシップ制度は自治体単位の導入のため、パートナーとして認められるのはパートナーシップを結んだ自治体の中に限られるということには気を付けてください。
ただし、福岡市が協定を締結している自治体であれば、パートナーとしての関係を継続できます(参照:福岡市「パートナーシップ宣誓書受領証の都市間連携」)。

宣誓

法律上の結婚では「婚姻届」の提出で結婚が成立しますが、福岡市パートナーシップ宣誓制度においては、福岡市の職員の面前での「宣誓という手続きが必要となります。

  1. 宣誓する日時を事前に電話等で調整(市民局人権推進課)
  2. 必要書類を揃え、予約した日時に二人で福岡市役所へ(市民局人権部人権推進課)
  3. 市職員の面前で宣誓書を記入
  4. 「宣誓書の写し」と「宣誓書受領証」が交付される

必要書類

  • 住民票の写し 各1通
  • 独身証明書などの独身であることを証明する書類 各1通
  • マイナンバーカード、パスポート、免許証など、官公署が発行した顔写真が貼付された本人確認ができるもの

法的な関係ではない

繰り返しになりますが、福岡市の宣誓制度に限らず、全国の自治体で行われているパートナーシップ制度には法的な効果(参照:結婚の効果はありません
ただし、病院によっては入院時にパートナーの家族として認めてもらえるなど、事実上の効果は認められることがあります。

今後、パートナーシップ制度が有効な場面が増えるのか、あるいは法律上の制度として昇華するのかは分かりませんが、現状では同性カップルの選択肢として重要な制度であることは間違いないでしょう。

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