お部屋の模様替え、あるいは遺品整理をしていると、古いお金(「旧札」と呼んだりします)が見つかることがあります。
数枚の紙幣だったら記念として、あるいは形見として保管してもいいですが、大量にあるとお金として使えるかどうかが気になるところです。
また、2024年には新札の発行が予定されており、現在流通しているお札も以降は旧札になってしまいます。
古いお金も使える
お札のことは、正確には「銀行券(日本銀行券)」と言い、日本銀行が発行しています(日本銀行法46条1項)。
(日本銀行券の発行)
出典:e-Gov法令検索 日本銀行法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000089_20150801_000000000000000&keyword=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%8A%80%E8%A1%8C%E6%B3%95)
第46条第1項
日本銀行は、銀行券を発行する。
また、これまでに発行された日本銀行券は、古い新しいにかかわらず使用することができます(「強制通用力がある」といいます(日本銀行法46条2項)。
(日本銀行券の発行)
出典:e-Gov法令検索 日本銀行法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000089_20150801_000000000000000&keyword=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%8A%80%E8%A1%8C%E6%B3%95)
第46条第2項
前項の規定により日本銀行が発行する銀行券(以下「日本銀行券」という。)は、法貨として無制限に通用する。
したがって、遺品整理などで古い紙幣が見つかったときも、心配することはありません。
ただし、
- 関東大震災後の焼失兌換券(だかんけん)の整理(1927(昭和2)年)
- 終戦直後のインフレ進行を阻止するためのいわゆる新円切り替え(1946(昭和21)年)
- 1円未満の小額通貨の整理(1953(昭和28)年)
に該当する銀行券は、現在では使用できません。
したがって、あまりにも古い紙幣は現在ではお金としては使えない可能性もあります。
銀行で引き換えてもらう
古い紙幣にも強制通用力があり実際に使用できるといっても、実際に店頭で使用すると断られる可能性があります。
その際、店員に向かって「この紙幣には強制通用力があり…」と力説するのも結構ですが、その面倒をかけるよりも、銀行に持ち込んで現在発行されている紙幣に交換してもらうほうがかんたんでしょう。
交換してもらう銀行は、日銀はもちろん、民間の銀行でも構いません。
キャッシュレスによって避けられる問題
あたらしい紙幣に切り替わるたびにこの手の問題が生じますが、キャッシュレスないし電子化が進むことによって、新旧の紙幣の混乱を回避できるようになるでしょう。
しかし、電子化することによって、相続時の遺産の把握という点では困難を伴うことがあります。
複数の電子マネーサービスを使い分けていると、遺族がその存在を把握できない可能性があるのです。
本人はそのすべてを把握していても、家族はどんな電子マネーを使っていたかを知らずに相続ができない、ということが起こりえます。
いざというときのために、あらかじめ自分が利用している電子マネーサービスのリストを作っておくといいでしょう(参照:生前整理で財産目録を作る)。
一度に使える数
なお、紙幣の場合、一度に使用できる枚数に制限はありません(先ほど挙げた日銀法の46条2項に上げた通用力があります)。
しかし、貨幣(硬貨)には、一度に使用できる数に制限があり、一度に使える貨幣の数は20枚までとなっています(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律7条)。
(法貨としての通用限度)
出典:e-Gov法令検索 通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=362AC0000000042_20150801_000000000000000&keyword=%E9%80%9A%E8%B2%A8%E3%81%AE%E5%8D%98%E4%BD%8D%E5%8F%8A%E3%81%B3%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A1%8C%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B)
第7条
貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。
つまり、例えば1,000万円のお買い物をする際、100万円札の札束10束で現金一括払いはできますが、1円玉1,000万枚での現金一括払いはできない、ということです。
古い紙幣を見つけたら素直に喜びましょう
もし、お部屋の模様替えや遺品を整理をしているときに古い紙幣を見つけたら、素直に喜びましょう。
記念に保管するか、銀行に持ち込んで交換してもらいましょう。
ただし、コレクター用途での転売では額面以上の金額が付くとは考えにくいようです。
銀行で交換すれば、問題なく使用できるお札が手に入ります。
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