努力は報われるか:報われることよりも大事なこと

池江璃花子選手が白血病を乗り越えて、2021年4月に行われた競泳の日本選手権で優勝したときのインタビューで「努力は必ず報われる」と発言したことが、多少さざ波を起こしたようです(参照:読売新聞オンライン「五輪代表に内定の池江「努力は必ず報われるんだな」…ゴール後に涙ぐむ」、Yahoo!ニュース「努力は必ず報われるか:池江璃花子選手の言葉と心の力の心理学」)。
さざ波というのは、いわく、

  • 努力が報われるというけど、努力しても結果が出なかった人がいる
  • 池江選手には才能があるから結果が出ただけ、才能がなければ努力をしても結果は出ない
  • 努力をしても結果が出なかった人への配慮が足りない

そのような声がネット上に出されたということです。

個人的な体験

池江選手に関しては、本人が優勝するまでに重ねてきた努力が報われたことを前述の発言で表現したにすぎません。
したがって、「努力が必ず報われた」ということに間違いはありません。
この発言を批判している方々は、残念ながら、池江選手の個人的な体験に基づく話を一般論にすり替えて過剰に反応したのです。

努力が報われない経験

確かに、これまでの人生で「一生懸命がんばったけども結果が出なかった」経験をしたことは誰にでもあるでしょう。
同時に、一生懸命がんばって結果を出した人がいることも事実です。
そもそも何も努力をせずに批判ばかりしているというのなら、今回のお話の対象ではありません。

「努力が報われる」発言を批判したというのは、おそらく、自分が努力しても結果が出なかった体験を持つ人たちが、自分の経験に引き合わせて心の傷を刺激されてしまったのだと思います。
恥ずかしながら、わたくしにも「もっとがんばればよかった」ということに関しては、いくらでも心当たりがあります。

才能と努力の話

才能がある人が努力をすれば容易に結果を出せるでしょう。
反対に、いくら努力をしてもなかなか結果の出せない人もいます。
たとえば、10の努力で結果を出す人もいれば、100の努力でも結果が出ない人がいるということです。
そして、100の努力が必要な人が50の努力の段階であきらめてしまえば、結果を出すことはできません。
これが、努力をしても報われないという感想につながるのでしょう。

努力の中身を切り替える

誰でも同じでしょうが、目標や夢があるのなら、実現に向けて努力を始めます。
しかし、努力しても結果が出ないという場合、自分は10の努力で結果が出せる人間ではなく、100の努力が必要な人間だと考えて、才能のある人の10倍の努力をすればいいのです。

100の努力をしても結果が出ないなら、視点を変えてみてはいかがでしょうか
もしかしたら、やっている努力の中身が間違っているのかもしれません。
たとえば、英語が話せるようになるための勉強で数学の参考書を開く人はいませんが、結果が出ないのは、英語の勉強のために数学の参考書を開いているからかもしれません。

目標を切り替えて努力する

そして、もっと大きく視点を変えるなら、目標そのものを切り替えてはいかがでしょうか
努力をしても報われないのは、あなたの才能は今目指している目標ではなく、ほかのことのための才能だからかもしれません。
このことを認めることはつらいかもしれませんが、永遠にたどり着かないゴールを目指すより、確実にたどり着けるゴールを目指したほうが、充実した毎日を過ごすことを可能にします。

目標を切り替えたら、新しい目標を達成するための努力を始めたらいいのです。
そして、新しい道に踏み出した結果、自分には向いていないと思えば、また新しい目標を設定しましょう。
最初に目指していた目標に向いていないということが分かっても落ち込む必要はありません。
少なくとも、目標に向けた努力をしたことで、自分には向いていないということが分かったのです。
はじめから努力をしなければ、自分に向いていないということすら分かりません。
やりもせずに「やればできる」とむなしい夢を追いかけるだけになってしまいます。

報われないことを努力をしない言い訳にしない

現実には、努力をしても結果が出ないことのほうがほとんどです。
だからといって結果が出ないことを、努力をしない言い訳にしないでほしいと思います。

自分には才能がないからと自己憐憫しても何も生み出せません。
「がんばっても無駄」と考えて何もしないことは簡単です。
一番やってはいけないことは、自分が報われないからといって、努力して結果を出している人を批判することです。

報われることが目的かどうか考える

経験上、努力が報われないつらさよりも、何の目標もなく何もすることがないつらさのほうがはるかに大きいことを知っています。

そもそも論としては、努力する目的は「報われること」にあるのでしょうか
報われるかどうかに関係なく、努力すること自体を目的にしてもいいのではないでしょうか。

過程よりも結果が大事、ですが

確かに、「努力する過程」を評価されるのは学校にいる間だけでしょう。
社会に出れば、「過程よりも結果」を求められます
ですが、過程がなく結果だけが得られることもありません。
結果(成果、というべきでしょう)を得るために何らかの過程を経ているはずです。

社会は過程を評価しないと言いましたが、結果が出ないからと言ってはじめから何もしない人が評価されないのも社会です。
報われないから何もしない、というのは最悪の選択です。

立ち止まる機会ととらえる

厳しいことを書いてしまいましたが、それはわたくしの本意ではありません。
がんばっても結果が出ないという人は、一度立ち止まって自分を振り返ってみてください

自分には今の目標(仕事)は向いていないのかもしれない。
自分が結果を出せるものは何だろう・・・?

立ち止まってみると、自分の本当に目指す道が見えてくるかもしれません。
そして、報われない努力を嘆くより、努力が報われる舞台を見つけてほしいと思います。

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