副業は自由

会社に雇われて働いている人が副業をすることは自由です。
会社は、雇用している従業員が副業をすることを原則的に禁止できません
副業を禁止するには、就業規則等で明示的に副業を禁止しておかなければいけません。

就業規則での定め方の例

就業規則で副業を禁止する際の定め方の例として、厚生労働省が公表する「モデル就業規則」には、次のように定めてあります。

副業・兼業
モデル就業規則
第68条第1項
 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
第2項
 会社は、労働者からの前項の業務に従事する旨の届出に基づき、当該労働者が当該業務に従事することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、これを禁止又は制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合

もし、就業規則に上のような規定を設けていない場合、従業員の副業を禁止することは難しくなります。

公務員の副業は法律で制限されている

民間企業の従業員は原則として副業は自由にすることができますが、公務員は原則的に副業が制限されています(国家公務員法103条、地方公務員法38条)。

私企業からの隔離
国家公務員法第103条第1項
 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

営利企業への従事等の制限
地方公務員法第38条
 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第1項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第22条の2第1項第2号に掲げる職員を除く。)については、この限りでない。

ただし、一切の副業が禁止されているわけではなく、不動産の賃貸や投資など、金額の制限はありますが、副業が認められるケースもあります

副業が一般的に?

2022年1月6日、パナソニックが週休三日制の導入を目指すことを公表しました(ハフポスト「パナソニック、選択的週休3日制の導入を目指すと表明。給与はどうなる? 注目集まる」)。
同社は、増えた休日を副業や自己学習などの活動に充てることを想定しているということです。

副業は、多様な働き方の実現を目指す働き方改革の一環でもあります。
これまでは一つの会社や組織に所属して専業するという働き方が一般的でしたが、今後は複数の会社や組織に所属するという働き方が一般的になるかもしれません。
あるいはもっと進んで、組織にとらわれない働き方が実現するかもしれません。

もっとも、すべての人が副業を強制されるような社会も健全とは思われません。
ですが、社会が今後どのように変化するかは誰にも分かりませんから、会社に雇用されて働いている人は所属している会社や組織の外にもアンテナを広げて、より良い人生を過ごすための情報を集める必要はあるでしょう。

会社側も対応の準備を

現在は副業を禁止している会社も、働き方改革の実践として社内規定を整備して副業を正式に認めてみてはいかがでしょうか。
副業への対応を進めていき従業員の満足度を高めていけば、結果的に自社の業績の改善・向上につながるかもしれません。

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