遺言書はいつ作るべき?思いついたそのときに作り始める

遺言書はいつ作るべきでしょうか。
いつかは遺言書を作るべきだと考えていても、そのうち作ればいいと先延ばしにしてしまうのが普通でしょう。
しかし、遺言書を作るのにちょうどいい時期というのはいつでしょうか。

遺言書を作るのにちょうどいい時期は「今」

遺言書を作成するのにちょうどいい時期は、「今」。
遺言書について考えた、今まさにこの瞬間が遺言書を作成すべきタイミングです。
思いついたときに作成しないと、日常的な諸事に追われて忙しくしている間に結局作成することなく「その日」を迎えてしまうことになりかねません。
そのため、思いついた瞬間が遺言書を作成するタイミングといえるのです。

難しく考えなくて大丈夫

遺言書遺言)」というと難しいイメージを持っているかもしれませんが、作成すること自体は簡単です(参照:遺言書には3つの種類)。
基本的には紙とペンがあれば作成できます
内容的にも「誰に、なにを」相続させるかを記載するだけで完成します(参照:遺言書に記載すること・できること)。

また、一度作成した遺言書は、あとからいくらでも変更できます
作成した遺言書の内容が気に入らない、あるいは気が変わったときは、その都度遺言書を作成しなおせばよいのです。

遺言書を作成したことを家族に伝える

遺言書を作成したら、遺言書を作成したことを家族に伝えます
なお、内容を家族に知らせるのは気が引ける場合は、遺言書そのものを家族に見せる必要はありません
もちろん、あらかじめ相続の内容について知らせておいても構いません
本人と家族との関係や家族間の関係を考慮して、知らせるべきかどうかを判断してください。

家族に伝えるべきなのは、次の2点です。

  • 遺言書を作成したこと
  • 遺言書の保管場所

この2点を家族に直接伝える、もしくはメモを残しておきます
せっかく遺言書を作成したのですから、作成したら必ず家族に遺言書の存在を伝えましょう。

メモを残したときは家族の目につきやすい場所に掲示・保管します。
「いざ」というときに家族が遺言書の存在に気付かなかったら大変です。
作成後の家族への通知方法は、エンディングノートの保管方法が参考になります。
玄関ドアの内側や冷蔵庫のドアなどに遺言書を作成している旨を記載したメモを貼り付けておくのもよいでしょう(参照:エンディングノートは終活の第一歩)。

遺言書があるともめごとを回避できる

遺言書を作成する意義は、遺産相続について家族(遺族)間のもめごとを回避できることです。
相続人(遺族)が遺言書の内容に不満を持ったとしても、故人の希望ということであれば受け入れることができます。
遺言書がないと、家族間に無用の争いを生じることがあります(相続で家族が争う、ということで「争続」ということもあります)。
避けられる争いは、本人の責任をもって回避すべきといえるでしょう。
数枚の書類を作成するだけで、自分の死後も家族仲よく暮らしていけるとすれば遺言書の作成も苦にならないでしょう。

遺言書を遺すべき人

遺言書を作成するかどうかは本人の意思ですが、遺言書を作成しておくべき人というのもいます。
それは、遺言書がないと望む相手に遺産を遺すことができない人です。
つまり、家族(相続人)以外の人に遺産を遺したい人です。
たとえば、

  • 身寄りがない人(おひとりさま)
  • 事実婚(内縁)をしている人

これらの人は遺言書がないと希望する相手に遺産を遺すことができません(参照:遺言書がない場合の相続はどうなるの?)。

遺言書がないと法律に従う

遺言書がない場合は、民法で定められた人(相続人)が遺産を相続します(法律で定められた相続人ということで「法定相続人」ともいいます)。
法定相続人は、本人の配偶者、子ども、親、兄弟姉妹です(民法887条、889条、890条)。

民法
(子及びその代襲者等の相続権)
第887条第1項
 被相続人の子は、相続人となる。

(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)
第889条第1項
 次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二 被相続人の兄弟姉妹

(配偶者の相続権)
第890条
 被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。

出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)

民法は家族への相続を定めているだけですから、もし家族以外の人に遺産を遺したいと思ったら、遺言書を作成して希望する相手に遺産を遺すことを記述します。
とくに、事実婚の夫婦においては、遺言書を作成していないと配偶者は1円も遺産を受け取れません(事実婚であっても、子どもは相続できます)。

遺言書の作成は終活の一環

遺言書の作成は「終活」の一環ということもできます。
「終活」という言葉も一般的になってきましたが、おおむね「いかに自分らしい最期を迎えるかを考え、望みどおりの最期を迎えるために準備するための活動(行動)」というような言葉です。

終活といっても、まだまだピンとこないという方がほとんどでしょう。
遺言書の作成も必要になってからでいいと考えているかもしれません。
しかし、自然災害やコロナ禍のようなパンデミックはいつ起こってもおかしくありませんし、事件や事故に巻き込まれるかもしれません。
いざ、というときには手遅れかもしれません。

終活はいかに死ぬかではなく、いかに生きるかだと考えて、今から準備を始めてはいかがでしょうか。
遺言書の作成も、必要かどうかにかかわらず、今から作成してみましょう。

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