死とは?どういう状態を死と考えるのか

人間は誰しも必ず死んでしまうわけですが、そもそも「死ぬ」とはどういうことなのでしょうか
どういう状態になったら「死んだ」とされるのでしょうか。
あまり考えたくないテーマではありますが、等しくすべての人に訪れる「」について考えてみましょう。

死の種類

誰しも「死」に対して、漠然としたイメージは持っているでしょう。
その「死」のイメージと大きく外れることはありませんが、法律上の「死」には3つの種類があります。
3つのうち、いずれかに該当すると判断される場合、その人は「死んだ」ことになります。

死とは

  • 心臓死
  • 失踪
  • 脳死

の3種類です。

心臓死

心臓死とは、心臓が停止したことによる「死」です。
一般的にイメージする「死」の態様で、寿命、病気、事故などで心臓が停止すると、「死んだ」と判定されます。
たいていのケースで、

  • 呼吸の停止
  • 心拍の停止
  • 瞳孔の拡大

の3つの兆候を医師が確認することで死亡の判定をします(死の三徴候説、参照:ウィキペディア「人の終期」)。
なお、「呼吸停止・心拍停止・瞳孔拡大の3つの兆候を確認したら死亡」ということを定めた法律があるわけではありません(逆に、どういう状態だと「生きている」ことにするか定めた法律もありません)。

失踪

物理的な死である心臓死に対し、法律上の「死」として「失踪(失踪宣告)」があります(民法30条以下)。

失踪宣告とは、生死が7年間分からない状態の人に対し、家庭裁判所が行うものです(民法30条)。
失踪宣告がされると、その人は法律上(ないし書類上)死亡したこととされます(民法31条)。
つまり、行方不明になった後、実際には生存していても、法律上その人は死んだことになるのです。
したがって、失踪宣告された人の相続が開始することになります(参照:相続人と相続分)。

民法
(失踪そうの宣告)
第30条第1項
 不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪そうの宣告をすることができる。

出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)

民法
(失踪の宣告の効力)
第31条
 前条第一項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に、同条第二項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に、死亡したものとみなす。

出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)

なお、7年間の行方不明の場合を「普通失踪」と呼びます。
それに対して、戦争や災害に巻き込まれて行方不明となった場合、行方不明の期間が1年間に短縮されます(このケースを「特別失踪」と呼びます、民法30条2項)。

民法
(失踪の宣告)
第30条第2項
 戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止やんだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。

出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)

失踪宣告による死亡では、実際には生きているかもしれない、という点がほかの死亡とは違います。
あとになって行方不明者が生存していることが判明した場合、失踪宣告を取り消すことになります(民法32条)。

民法
(失踪の宣告の取消し)
第32条第1項
 失踪者が生存すること又は前条に規定する時と異なる時に死亡したことの証明があったときは、家庭裁判所は、本人又は利害関係人の請求により、失踪の宣告を取り消さなければならない。この場合において、その取消しは、失踪の宣告後その取消し前に善意でした行為の効力に影響を及ぼさない。

出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)

脳死

脳死とは、心臓は動いているものの脳の活動が停止した状態です。
脳死と判定されるためには、以下の6要件を満たす必要があります(参照:日本臓器移植ネットワーク「法的脳死判定の検査方法」)。

  • 深い昏睡にあること
  • 瞳孔が固定し一定以上開いていること
  • 刺激に対する脳幹の反射がないこと
  • 脳波が平坦であること
  • 自分の力で呼吸ができないこと
  • 6時間以上経過した後の同じ一連の検査(2回目)

この6項目の検査を2人以上の医師で行います。

ただし、脳死が「死」と判定されるためには、臓器移植をすることが前提です(臓器移植法)。
脳死を死と判定するのは、本人が臓器移植の意思を表示していること、家族の承諾がある場合となります。
つまり、脳死が死亡と判定されるのは臓器移植をするときのみで、臓器移植をしない場合は脳死状態でも生存し続けることになります。

なお、自分が脳死状態になったときに臓器移植を希望したいのなら、あらかじめ臓器提供の意思を表示しておく必要があります。
そして、家族にもその旨を伝えて同意を得ておきましょう。
臓器移植の現場では、家族の承諾が得られないと臓器移植は行わないようです。
脳死の状態になってからでは意思表示は不可能ですから、あらかじめ備えておく必要があります。

死は必ず訪れる

以上、3つの「死(心臓死・失踪・脳死)」について述べてきました。
最終的にすべての人に死が訪れることになりますが、いつその「死」が訪れるかは人によって違います
自分がどのような態様の死を迎えるかも分かりません。

他のことなら「やり直し」ができますが、「死」だけはやり直しがききません。
思い残すことのないようにするために、元気なうちから準備しましょう。
思い立ったときが準備を始めるときです。
終活を始めるのに早すぎるということはありません。

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