人生もひと段落着くと、「終活」を意識する年齢になって、そろそろ終活をしようと考え始めた方もいるでしょう。
かといって、なにから手を付けたらいいか分からないという人は、まず財産目録の作成から始めてはいかがでしょうか。
自分のことは意外と盲点です
自分のことだからすべてを把握しているのが当然だと考えていても、実際に自分の財産をすべて振り返ってみると、意外と記憶から抜けているものです。
そして、本人の記憶から抜けているものを家族が把握することは難しくなります。
また、日ごろは家族として意識しない人も自分の遺産相続の当事者になることがあり得ます(参照:家族の範囲は意外と広い)。
特にそのような家族は遺産を把握することが大変です。
財産目録の作成で問題を回避できる
相続するときにはすべての財産を把握していないと、本来相続できたものが相続できなかったり、債権者から請求されて初めて債務(借金)の存在が明らかになったりします。
終活の手始めとして生前整理で財産目録を作成する意味は、起こさなくていいトラブルを回避することにあります。
財産目録に記載すべき財産には、大きく分けてプラスの財産とマイナスの財産とがあります(民法896条)。
それとは別に定期的に料金を支払っているサービスも目録に記載すれば、家族(遺族)の手続きがかんたんにできるようになります。
(相続の一般的効力)
民法第896条
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索 民法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)
「生前整理や財産目録の作成」と最初から構えてしまうと面倒な気持ちが先に立ってしまうような人は、不用品の整理やお部屋の片づけのついでに自分の財産の洗い出しをするくらいの軽い気持ちで始めるといいでしょう(参照:生前整理でお部屋の片づけを)。
プラスの財産
相続財産にはプラスとマイナスの財産の二種類があります。
遺族(相続人、参照:相続人と相続分)は、プラス・マイナス両方の財産を相続することになります。
プラスの財産というのは、現金や銀行の預金などのことです。
具体的には、
- 現金
- 銀行預金
- 土地・建物
- 株式
- 保険
- 貴金属・骨董品・趣味の品
などとなります。
現金
現金については、普段のお買い物などで細かい金額は常に変動するものなので、おおよその金額と保管場所を記載します。
銀行預金
銀行預金については、口座を設けている銀行の一覧と通帳をまとめておき、保管場所も記載します。
もし、いまは使っていない預金口座が見つかったら、解約をしておきましょう。
使っていない口座であっても、自分が亡くなったときに家族が口座の残高を調べなければいけません。
口座の数だけ調査の手間がかかりますから、家族の負担を考えると、あらかじめ必要な口座だけを残して不要な口座を解約したほうがいいのです。
土地・建物
土地や建物などの不動産は、自宅の土地やそれ以外の土地(大家をしているなら賃貸用の土地・建物)の登記簿謄本か固定資産税評価証明書の一覧をまとめておきます。
株式
株式やそれ以外の投資についても、株式の銘柄一覧や取引している証券会社などの情報をまとめておきます。
保険
保険については、生命保険や損害保険などの一覧をまとめておき、契約書の保管場所も記載します。
貴金属・骨董品・趣味の品
貴金属・骨董品などの貴重品、あるいは趣味で集めたコレクションなどは、一覧と保管場所、そしてそれぞれのおおよその金額を記載しておきます。
とくに骨董品や趣味の品は第三者には価値が分からないものが多いため、価値を理解できない家族がついうっかり処分してしまう恐れがあります。
財産的価値のあるものでしたら、その価値(価格)についても明記しておきます。
定期的に料金を支払っているもの・サービス
定期的に料金を支払っているサービスとしては、電気・ガス・水道があります。
それぞれの契約書・申込書をまとめておきます。
そのほか、電話は、固定電話に加えて携帯電話も忘れてはいけません。
新聞の購読をしている場合も財産目録に書き加えておきます。
また、NHKやそのほか月額サービスの一覧も記載します。
とくにスマホの定期購入は見落としがちで、きっちり解約の手続きをしないと、料金だけを支払い続けることになります。
光熱費などは家族でも思いつけますが、ネットサービスの解約は知らなければ思いつかないため、定期的に料金の支払いが必要とされるサービスに加入している場合は、その一覧と連絡先などを目録に記載します。
賃貸住宅に住んでいるのなら、管理会社の連絡先も記載すること。
そのほか、クレジットカードを持っているなら、一覧と契約書をまとめておきます。
銀行口座と同様、使っていないカードは解約しておくと家族の手間を減らすことができます。
マイナスの財産
マイナスの財産というのは、借金(債務)のことです。
例えばローンなどの一覧を記載します。
どこにどのくらい借りているのか、月々の返済額はいくらなのかなどを記載して、契約書などの保管場所も記載します。
もし借金のほうが現金などのプラスの財産よりも多いなら、家族(遺族)は相続の放棄を選択すべきことになるため(参照:相続方法は3種類)、借金の有無、その金額は非常に重要な情報となります。
むしろプラスの財産の把握は後回しにしてでも、マイナスの財産の目録を作成しなければなりません。
反対に、自分が個人的に貸し付けているお金があるなら、だれにいくら貸しているかが分かるように目録に記載して、契約書があれば保管場所も記載します(貸付はプラスの財産となります)。
お金に関するものはすべて
財産目録に記載するものは、お金に関するものならすべてと考えておけば漏れを防ぐことができます。
目録に一覧を記載していく中で、既に解約していいサービスなどが見つかるでしょう。
その際は、その時点で解約していけば、いざというときの家族(遺族)の手間を減らすことができます。
しかし、終活の手始めとしては、財産目録の作成自体を目的として、少しずつでも財産の洗い出しを終わらせていきましょう。
生前整理で無駄な契約の洗い出しができれば、ほかでもない自分の生活が改善されます。
また、資産周りのチェックのついでに不用品の洗い出しもできれば自宅もすっきりさせられます。
お手伝いに伺います
生前整理をお考えの方は、荒江行政書士事務所にご相談ください。
福岡市内にお住いの場合、生前整理(お部屋の片づけ)をお手伝いに伺います。
どう終活をすればいいのか、なにから始めたらいいのか迷ったときもご相談ください。
相談者の家族関係や財産状況など、事情に応じたアドバイスをいたします。
思い残すことのない終活を実現するために、お気軽に連絡してください。
福岡市内を中心に、全国どこでも対応いたします。
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平日は仕事が忙しく面談の時間を設定することができないという場合は、土日祝日の面談にも対応いたします。

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