人が亡くなると、葬儀など一連の儀式を行った後、故人の持ち物の整理をすることになります。
一般的には故人の家族(遺族)が行うことになります。
故人の持ち物の整理を「遺品整理」と言うこともあります。
ただ、遺族が故人の持ち物を整理することに困難を伴うことがままあります。
たとえば、
- 故人の持ち物が多く、整理に時間がかかる
- 故人の住んでいた家が遠く、遺品整理のために通うことが負担になる
- 故人の思い出の品を処分できない
などのケースです
本人が「遺品」整理を行うのが生前整理
そこで、本人が、自分が生きている間に遺品整理をしようというのが「生前整理」です。
生前整理は、自分の持ち物の整理をすることになるので「終活」の一環になります。
難しく考えずに片づけとして行う
「終活のため」というと大ごとに聞こえてしまって、身構えてしまうかもしれません。
そこで、終活としてではなく「ちょっとしたお片付け」と考えて、普段のお掃除の延長として考えるのもいいでしょう。
家族の立場で考えると遺品整理は大変
生前整理の重要性は、自分の経験を振り返って考えてみるとよく分かるかもしれません。
つまり、実際に家族の誰かが亡くなったときに遺品整理をした経験がある人もいるでしょう。
故人の家や部屋にある大量の荷物に途方に暮れた経験はないでしょうか。
遺品整理を急ぐ状況がありうる
故人の状況によっては、家族が悲しみに浸ることなく持ち物の処分などに手を付ける必要があります。
たとえば、
- 介護施設等に入居していた
- 賃貸住宅で独り暮らしをしていた
などの状況では、遺品整理を急ぐ必要があります。
焦って行うと後悔につながる
しかし、大切な人を亡くしたばかりで心の整理がついていないときに、持ち物の整理を行うことは大変です。
急いで遺品整理をしなければならない。
故人の持ち物を手当たり次第に処分した。
しかしあとから冷静になって振り返ってみると、大事なものも一緒に処分してしまった。
そうなってからでは手遅れです。
落ち着いた気持ちで行いたい
遺族にとってみれば、遺品の整理は、心の余裕のあるときに故人との思い出に浸りながら行ないたいものでしょう。
そこで、本人が身の回り品を整理することによって、大事なものとそうでもないものをあらかじめ区別しておけば、遺族の負担を減らすことができます。
生前整理の手順
生前整理の手順といっても難しいことはありません。
大事なものと大事でないものを区別するだけです。
大事なものとそうでないものを分ける
まず最初に、自分の持ち物の中で、大事なものとそうでないものとを区別していきます。
大事なものというのは、大まかに次のように区別できます。
- 本人にとって大事だが他人にとってはそれほどでもないもの
- 本人にとって大事で他人にとっても大事なもの
大事なものを大まかに区別したら、以下の基準に従って整理を進めていきます。
本人にとって大事だが他人にとってはそれほどでもないもの
本人にとって大事だが他人にとってはそれほどでもないものは、思い出の品や洋服、その他日用品のことです。
例えば、海水浴に行ったときに拾ってきた貝殻のようなものは、本人にとっては大事な思い出の品ですが、他人からすれば単なる貝殻にしか見えません。
本人だけの思い出の品は、どうしても家族に受け継いでほしいというもの以外は、自分の死後は家族の判断に任せてしまっていいでしょう。
また、普段着(下着も含む)にしている服などは、家族に処分してもらっていいでしょう。
もちろん、高価な洋服(有名ブランドの服)は、家族に遺品として遺したほうがいいケースもあります。
その他日用品も、そのほとんどは本人以外には特別な価値のないものだというケースが多くあります。
このような本人にとって大事だが他人にとってはそれほどでもないものは、日常的な利用の範囲で手元に残しておき、それ以外のものはいつでも処分できる状態にしておくといいでしょう。
本人にとって大事で他人にとっても大事なもの
本人にとって大事で他人にとっても大事なものというのは、かんたんに言うと「金目の物」です(参照:生前整理で財産目録を作る)。
例えば、代々一族に伝わる一品などは家族に受け継いでもらいたいものと言えるので、家族にも大事に保管するように伝えておきます。
また、趣味のコレクションなども、同好の士には価値が分かっても、家族はその価値が分からないかもしれません。
その場合は、自分で換金したり、同じ趣味の知り合いに死後に引き取ってもらうように手配したり、あるいは生きているうちに譲っておくといいでしょう。
もちろん、家族に趣味のコレクションの価値についても伝えておき、保管するなり換金するなりの処分方法を指示しておきます。
部屋の片づけになる
家の中にあるものを大事なものとそうでないものとに分けていくだけでも、家の中にある不要なものが大量に見つかることでしょう。
この際、片づけの中で見つけた不用品はその都度処分してしまいましょう。
生前整理というと堅苦しくなってしまいますが、お片付けだと考えれば今からでもすぐに始めることができます。
実際、不用品を処分できれば、家の中もすっきりします。
また、なくしていたと思っていたものが見つかるという思わぬ幸運もあります。
生前整理は一人でやるものと決まっているわけではないので、家族と一緒に行うのもいいでしょう。
懐かしい思い出の品を見つけては、家族と一緒に思い出話に花を咲かせるのも楽しいものです。
家族に手伝ってもらうときには、生前整理と直接伝えずに、部屋の片づけを手伝ってほしいと遠回しに伝えてもいいでしょう。
見つけたものはリストにしておく
部屋の片づけの中で見つけた大事なものとそうでないものとのどちらもリストを作っておくと、遺品整理の必要が来たときに家族も助かります。
大事なもののリストには、なにがどのくらい価値があるのか、自分の死後どうしてほしいかの希望などを合わせて記録しておきましょう。
家族にとって難しいのは、故人の持ち物をどうするかの判断です。
物の価値は本人が一番よく分かっていますから、家族のために希望をはっきりさせておきます。
最終的な目標
最終的に自分の持ち物を次の3つに分類することができれば、生前整理がひと段落ついたということができるでしょう。
- 処分するもの
- 相続してほしいもの
- どちらでもいいもの(家族に判断を任せるもの)
分類したら、家族へ口頭かメモを残して伝えます。
できるだけ家族が判断する必要のあるものを減らすと、家族が行なう遺品整理がとても楽になります。
お部屋がすっきりすれば気持ちよく生活できる
生前整理でお部屋がすっきりすれば、気持ちよく生活することができます。
生活していればお部屋にものが増えたり、また散らかったりしますが、そのときはまた部屋の片づけをすればいいのです。
一人暮らしの人からすれば、自分だけしか暮らしていない家のお片付けは腰が重いということもあるでしょう。
そこで、お部屋の片づけを生前整理と位置付けて、家族のためと考えれば始めやすいのではないでしょうか。
結果的にお部屋が片付いて気持ちよく生活できるようになればそれでよし。
そのくらいの気持ちで大丈夫です。
お手伝いに伺います
生前整理をお考えの方は、荒江行政書士事務所にご相談ください。
福岡市内にお住いの場合、生前整理(お部屋の片づけ)をお手伝いに伺います。
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